胸が痛いと思ったら要チェック!知っておきたい乳ガンの初期症状とは?

最近、テレビのニュースなどで乳ガンの話題をよく耳にします。北斗晶さんや小林麻央さんなどが乳ガンで闘病中であることは、みなさんもご存じだと思います。なんとなくガンというと「年配の人がなるもの」というイメージがありますが、乳ガンは30代頃から増えてくる病気です。
早い人だと20代でなることもあるのです。「まだ若いから大丈夫!」と安心できるものではないのです。しかも乳ガンは、自覚症状が比較的少ないとも言われています。しかしその分、早期発見すれば胸を温存することも可能だと言われているのです。ここでは、そんな乳ガンの初期症状についてご紹介します。
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乳ガンの初期症状「しこり」
乳ガンの初期症状でもっとも知られているのが、しこりです。乳ガンでしこりができることは、誰もが知っていますよね。ただ、しこりに気付くためには普段から自分で意識していなければなりません。
自分で胸をさわってしこりに気づき、病院で乳ガンだと診断された人の多くは、しこりは2cm以上になっているそうです。しこりはガンの経過とともに大きくなっていきますから、いかにしこりの小さいときに見つけられるかが鍵となります。注意してさわれば、5mmほどのしこりから確認することができます。
しこりがある=乳ガンというわけではありませんが、気になるしこりがあるときは病院へ行くことをおすすめします。乳ガンのしこりはこんにゃくの下に豆を置いたような感触、と表現されることが多いです。
乳ガンの初期症状「熱」
季節の変わり目や疲れがたまっているとき、ちょっと体調を崩したときに熱を出す人はたくさんいます。「いつものことだから」とやり過ごしてしまっていませんか?微熱が長く続くだけで乳ガンとは結び付かないと思いますが、微熱が続くことにくわえて胸にしこりなどの違和感があれば、それは要注意です。もしかしたら乳ガンの初期症状かもしれません。
また、乳ガンのしこりは時間の経過とともに熱を持つとも言われています。胸をさわったときの違和感や、自分の体調の変化に敏感になることが、乳ガンを早期発見するためのポイントだと言えます。
乳ガンの初期症状「チクチクする」
乳ガンになると、胸がチクチクとすることがあります。皮膚が引っ張られているような感覚です。
授乳をしたことのある人なら分かるかもしれませんが、胸が張って母乳が出る直前の感覚に似ているかもしれません。それが、胸の一部にだけ起こります。胸全体ではなく胸の一部だけというのがポイントです。
乳ガンの初期症状「体調の変化」
これは乳ガンだけでなく他のガンや病気にも言えることですが、乳ガンの初期症状に体調の変化というのがあります。
・朝起きたときのだるさ
・食欲の低下
これらがある時は注意して体を観察してみてください。体調の変化=ガンではありません。しかし体調が悪いことをきっかけに、胸をさわってみたらしこりがあった!ということも少なくありません。このような体調の変化は乳ガンにはあまりないとも言われていますが、日頃から自分の体調に気を配ることは大切なのです。
乳ガンの初期症状「痛み」
乳ガンは痛みを感じないガンとも言われていますが、痛みがあることもあります。先ほどお話ししたようなチクチクした痛みや、胸の一部だけに感じる痛みであることが多いです。胸全体の痛みの場合、しこりがあっても乳ガンではなく乳腺炎の可能性が高くなります。
乳ガンで痛みがあるとき、しこりは大きくなっているかもしれません。胸が痛いなと思っても、特に気に止めずに放置してしまう人が大半だと思います。しかし乳ガンは早期発見が何よりも大切なのです。
痛みを放置して取り返しのつかないことになったら、悔やんでも悔やみきれないでしょう。「たかが痛み」と軽く考えず、おかしなところがあったらすぐに病院で診察を受けるようにしてください。
乳ガン検診とは?
乳ガンは、女性の死亡率でも第1位の病気です。女性がガンになるとしたら、乳ガンであることが圧倒的に多いのです。そんな乳ガンを早期発見するためには、日頃のセルフチェックとともに乳ガン検診を受けることをおすすめします。
乳ガン検診は、個人で申し込みをして行うものと、地域や自治体が行っているものがあります。地域のものは無料で受けられるところもありますね。実際、乳ガン検診を定期的に受けている人はまだ多いとは言えません。心のどこかで、「私はまだ大丈夫」と思っているのでしょう。
乳ガン検診では、医師による触診とマンモグラフィーが基本です。触診では、胸と脇の下をさわってしこりの有無を調べます。マンモグラフィーは板状のプレートで胸を挟み、X線撮影をします。触診で分からなかった小さなしこりも発見することができます。
検診で引っ掛かったからといって、必ずしもガンとは限りません。良性の腫瘍ということもありますし、まずは精密検査を受けることになります。いずれにせよ、乳ガン検診を定期的に受けることは乳ガンを早期発見することにつながると言えます。30歳を過ぎたら、きちんと乳ガン検診を受けることをおすすめします。
乳ガンの症状について
さて、それでは乳ガンの症状について説明しましょう。初期症状でもお話ししましたが、乳ガンにはこのような症状があります。
・しこり
・皮膚の陥没、くぼみ
・乳頭から血や茶褐色の液体が出る
しこりについてはお話しした通りですが、しこりは乳頭の上部分にできやすいと言われています。乳頭の上の外側部分にできる確率が非常に高いです。
また、ガン細胞が皮膚の近くに達すると皮膚が陥没したり、皮膚がくぼむことがあります。皮膚がオレンジの皮のようになることもあるそうです。さらに、乳頭から血や茶褐色の液体が出ることもあります。
これらが、乳ガンの主な症状として知られています。
乳ガンのステージについて
乳ガンには、他のガンと同様ステージがあります。ステージが進めば、当然命に関わる可能性が高くなります。乳ガンのステージは、以下のことを基準に判断します。
・しこりの大きさ
・リンパ節への転移
・遠隔転移
この3つを元に、ステージ1~ステージ4までに分けられます。しこりの大きさなどにより、さらに細かく分けられていきます。
乳ガンの治療法
乳ガンだと診断されたら、どのような治療法があるのでしょうか。一番メジャーなものは、やはり手術です。手術をして、腫瘍を取り除いてしまいます。転移が認められなければ、たいていの場合は手術をすることになるでしょう。
それに加え、放射線治療やホルモン療法、化学療法、薬物療法などが用いられます。放射線治療と薬物療法(抗ガン剤)が主になることが多いです。どんな治療法がとられるかは、ガンの進行具合や医師の判断などによります。ガンの治療は長期戦になりますから、自分に合った治療法を、医師と相談していくことが大切です。
乳ガンの手術
乳ガンの手術は、乳ガンの治療法としてもっともメジャーなものです。女性にとって、乳ガンの手術では胸を温存できるかということが焦点になると思います。年齢が若ければ若いほど、胸を無くすことに抵抗がありますよね。手術はしこり(腫瘍)の大きさによって、部分摘出と全摘出の2通りがあります。
ここ数年で、乳ガンで胸を全摘出した患者のインプラント手術(人工の胸を作る手術)が保険適用になったこともあり、再発を防ぐためにも手術をするなら全摘出してしまう人が増えているのだとか。どちらを選ぶかはあなた次第だと言えそうです。
乳ガンの生存率は?
ガンは、たとえ手術で腫瘍を取り除いてしまっても、いつまた再発するか分かりません。その再発を防ぐために放射線治療や抗がん剤治療が行われるわけですが、それで100%防げるわけではありません。
ここで、乳ガンの5年生存率と10年生存率についてお話しします。比較的初期のステージだった場合、5年生存率も10年生存率も90%以上と非常に高いです。しかしステージ4になると生存率は一気に低下してしまいます。5年生存率で34%、10年だと20%と言われていますが、あくまで目安です。
やはり生存率はステージの経過とともに低下していきます。日頃のチェックや早期発見することが大切だということがお分かり頂けたでしょうか。
まとめ
乳ガンの初期症状や治療法についてお話ししました。少しでも怪しいと思ったら、ためらわずに病院へ行きましょう。発見が早ければ助かるものも、遅ければ手遅れになってしまいます。ガン検診を受けることや、日々のセルフチェックをかかさないようにしてください。